空き家になっているお隣の庭木や竹が境界を越えて、自分の敷地に枝が入り込んでしまった――。
日野市でもよく寄せられるご近所トラブルのひとつが「越境した竹木の枝」に関する問題です。放っておくと落ち葉や日照の妨げになるだけでなく、屋根や塀を傷めたり、時には通行人や電線に危険を及ぼすこともあります。
では、空き家から越境した竹木の枝は「自分で切ってしまっていいのか?」それとも「持ち主に頼まなければならないのか?」――。実は民法やルールによって扱いが決まっており、正しい知識を持たないと逆にトラブルが大きくなることもあります。
本記事では、日野市における越境竹木の枝の切り取りルールを中心に、法律上の基本、実際の対応方法、トラブル防止のポイントをわかりやすく解説します。お困りの方はぜひ参考にしてください。
目次
竹木の枝の越境とは?
『竹木の枝の越境』って日常生活では聞きなれない言葉かと思いますが、要は隣の家や土地から木の枝などが自分の土地との境界線を越えてしまう状況を言います。ちょっと難しい法律用語ですがサラッと流しましょう。
また、法律上では『枝』と『根』で扱いが異なるので、以下チェックしていきましょう。
法律上の基本ルール(民法改正後のポイント)
【枝】…原則、持ち主に切除を請求(勝手に切れない)
【根】…境界を越えた部分は自分で切れる
2023年の民法改正で、基本的には民法改正前の『所有者に切らせる』という原則を保ちつつも、以下の条件下で自ら切ることができるようになりました。
1、竹木の所有者に越境した枝を切除するよう催告したが、※相当の期間内に対応しない場合
2、竹木の所有者を知ることができない場合
3、急を要する危険がある(電線にかかる・建物破損の危険など)
※相当の期間内とは基本的に2週間程度と考えられている
日野市における対応方法

1、日野市役所では基本的に対応していない
環境共生部 環境政策課がホームページに記載する『近隣のあき地でお困りのかた』には、「日野市では越境した竹木の枝を法的に切除可能かどうか判断は出来ません。」と記載があります。つまり、市役所では基本的に対応してくれません。(民事なので基本は当事者同士での解決が必要)
2、法律相談になるので弁護士・司法書士への相談
日野市役所の同ページには日野市役所で行われる法律相談へのページへ誘導しています
3、お隣が空き家ではない場合
直接お隣さんに切ってもらうようお願いしてみましょう。対応してもらえない場合は『2』の弁護士さん等への相談に移行します。
お隣が空き家の場合の実際の事例(日野市近隣で過去にあるケース)
1、自力で切除を依頼する方法
日野市役所のページでは、お隣が空き地の場合に所有者を調べる方法として、東京法務局・立川出張所の紹介をしていますが、お隣の所有者を調べるだけならネット上でも可能です。
法務局のページへアクセスし、申請者情報を登録。そして『登記・供託オンラインシステム』から土地建物の登記を調べることができます。(おそらく不動産屋さんなどが調べるときに使用していると思います)
※オンライン申請でも490円の費用がかかります、窓口だと600円。
こちらで建物の所有者の住所などを調べることができますので、竹木の切除に関する依頼文を出してみましょう。
※相続していない場合は通知を出しても反応がないことがしばしば
過去に所在地を調べてお客さんと一緒に文書で通知したりもしましたが、あまり効果はありませんでした。しかし、通知をすることが重要ですので1つのステップとして対応いたしました。
2、市役所にお願いするケース
『日野市では基本的に対応をしない』とありますが、お隣が空き地で所有者の連絡先がわからないケースは多々あります。所有者が亡くなった後に相続がされていれば、法務局などから所有者の所在を調べることができますが、相続されていないケースも多くあります。
連絡先がわからない場合に、日野市役所に強く要望し、どうにか所有者を調べてもらう。そして市役所から通知を所有者に送ってもらい反応を待つ。
この時点で良識のある所有者さんの場合は市役所に連絡が入ります。そして所有者さんがどこに頼めばいいか市役所の方に聞くと、特定の業者を紹介できないため日野市商工会へ窓口を移します。日野市商工会も特定の業者さんを紹介できないため3つくらいの業者さんを紹介してくれます。そこで紹介された業者さんへ所有者が連絡という流れで、空き家等の土地所有者から我々のもとに連絡が入ることが年に数回あります。
3、自分の家の除草作業を依頼しつつ、隣の枝の伐採を依頼するケース
お隣が空き家になっている家主さんから、自宅の除草作業を依頼されるついでに空き家側の越境している枝を切除するよう依頼されるケースがあります。連絡がつかずお手紙を入れても反応がないというケースがほとんどなので、我々も催告した旨の確認をしてから作業をするというケースがあります。空き家所有者もほとんど現地に来られることはないので、気づいてさえもらえないことがしばしば。トラブルになるというケースは今のところありません。
空き家の所有者がトラブルを避けるための予防策

定期的な枝の剪定・伐採を行いましょう。
空き家になっているのは実家のケースがほとんどなので、可能であれば思い切って伐採しておくと年間のメンテナンス経費を抑えることができます。越境してしまうのは竹木だけではありません。雑草もツルが伸びてしまうものだと越境してしまう場合があります。剪定・伐採に合わせて草取りや除草剤の散布をしておきましょう。
隣地と普段からのコミュニケーションを大切にしましょう。
空き家の所有者の中にはめちゃくちゃお隣さんとコミュニケーションを大切にしている方がいます。売却や、取り壊したりする場合など、道路など迷惑を今後かける可能性があります。もちろん戸建ての場合はお互い様ではありますが、隣人とコミュニケーションが上手くいっている人ほどトラブルは少ないです。たまに戻る機会がありましたら挨拶を交わしておくと心象がずいぶん違います。
専門業者に依頼するメリット

1、専門業者に依頼すれば安全でスムーズ
越境元の家主さんに連絡が取れればいいですが、連絡が取れない場合などでもご連絡をいただくケースがあります。かなり背が高くなっているケースや、隣の枝木や雑草が気になるのは夏のケースが多いので、作業もハードですし熱中症のリスクも高いです。
費用を誰が負担するのか決まった場合は、業者に頼むのが安全で非常にスムーズです。
2、町の便利屋さんファミリー日野店での費用の目安
当店でも空き家の除草・越境した竹木の伐採についてのご依頼は多くあります。一例ではありますが、最低限の対応をする場合(それなりの雑草の処理と越境した枝などを伐採した場合)の費用例をお知らせいたします。
2名3時間での除草作業 | 33,000円 |
作業に伴う草の処分費用(軽トラ半分) | 8,800円 |
除草剤の散布 | 5,500円〜11,000円(面積等による) |
合計 | 47,300円 |
まとめ
自宅に空き家から越境した竹木の切除は、原則空き家の持ち主に通知して切ってもらうことが大前提です。
法務省のホームページなどから、自力で空き家の持ち主を探すことも出来なくはないですが、1度日野市の窓口に相談してみましょう。
日野市は都内他市に比べると『空き家対策』については、かなり取り組んでいますので持ち主を探すサポートをしてくれる可能性があります。(オフィシャルには言えませんが、依頼が来たケースで言うと日野市役所が特定して通知を出してくれている様子です)
通知・催告したにも関わらず、越境した竹木の伐採等に応じない場合で、伐採費用を空き家の所有者に請求したい場合は、弁護士など専門家への相談が必要です。
また、竹木の量が少量の場合は、ご自宅の庭木の手入れと合わせてご依頼いただくことが多いです。この場合も相手に切除のお願いをしたかどうかは重要なので、お住まいの場合はポストにお手紙を、空き家や不在の場合は連絡先がわからないと言う事実を確認しておきましょう。
長く放置してしまうと伐採・切除の量が増えてしまい依頼費用も高額になるので、「これ以上伸びてきたら困るな」となる前に早めに対応していきましょう。
また、お隣が空き家になっている方のご相談もお気軽にご連絡ください。
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