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コラム

認知症サポーターとして市役所に相談を持ちかけた結果・・

どーも店長です🌟
さて、今回は仕事をしている中で認知症の方に出会ったので、然るべき窓口に相談してみました。
最初に結論を書いてしまうと、『認知症で困っている人がいる』ことを伝えたところで、『役所ではまともな対応はしてくれない現実があった』ということでした。では、いったいなぜそうなってしまうのか、書いていこうと思います。

認知症かもしれない?と気がつくに至った経緯

〜自宅の売却契約から引越し準備〜

今回の方の呼び方は仮にAさんとしましょう。このAさんからは過去に何度かご依頼をいただいており、少し変わったところがある人でしたが、やり取りは普通の方でした。Aさんはご主人と娘さんと3人で暮らしていました。数ヶ月前にメンタルの病気も含めてご主人が入院。Aさんはその後少し高価な買い物をしてしまい、娘さんにお金がないと伝えたところ、娘さんから自宅の売却を勧められ、約1ヶ月前にご主人が入院する病室で売却の契約。売却の契約後は娘さんも家を出て行ってしまい、ひとりで引っ越しの手配等を進めなければならない状態でした。

その後、3月中旬までに退去をするという流れで、私のところには不用品の処分のお手伝いと引越しのご依頼があり、見積もりを作成しその内容で進めてくださいとのことでした。

〜作業開始から異変へ〜

作業初日、不用品処分のお手伝いだけ進めにご自宅を訪問し作業を開始。
軽トラ一杯分くらいの荷物を搬出したところでお客様から呼び止められ「お金がないかもしれない」と言われました。さすがにそれは困るし、退去がされない時の違約金が500万円ほどかかると言われていたので(そんな高額な違約金が合法なのかはわからないけれど)、なんとか引っ越しに向けて進めていきましょうとなっていたので、なぜお金がないのに依頼をしてしまったのか聞くことにしました。

「自分でもなぜお願いをしてしまったのかわからない」「今って夢じゃないんですよね」「あ〜なんでこんななっちゃったんだろう」「もう死にたい」を繰り返し、ゆっくりと通帳を手に取りしばらく無言の状態が続きました。私の方から強引に通帳を見せてもらうことは気が引けるので、通帳に今いくらくらい入金されているか聞いたところ、

A「105万円入っています」
店長「それだけあれば引っ越しして数ヶ月は十分生活できますよね」
A「1ヶ月前に記帳したので今はそんなにない」
店長「1ヶ月で引っ越しができないほどのお金って使えないですよね」

という感じのやりとりをした後、ひとまず今手元にある現金で不用品の処分は進められるので、一旦お預かりして作業を進めつつ、銀行に行って残高を確認してもらい電話をもらうことにしました。すると・・

A「182万円ありました」
店長「それだけあればしばらく心配ないので、明日予定していた梱包作業や不用品の分別進めましょうか?」
A「お願いします」

というやり取りをし、翌朝また訪問しました。

A「やっぱり今日は帰ってください」
店長「流石に我々も困りますが、Aさん引っ越しできなくなってしまうと困らないですか?」
A「もう引っ越し先の住所もわからなくなってしまった」

おぉ〜、怪しいとは思ってたけど完全に認知症だと確信した瞬間でした。
もうこれだけやり取りしてしまったので、「じゃあ帰ります」とも言えず娘さんの連絡先を控えさせていただき、

店長「Aさん、もしかしたら今ちょっと自分でいろんな判断をするのが難しくなってしまってるかもしれないので、市役所の方に相談させてもらって、助けてもらいましょう」
とお伝え了承いただき、一応『認知症サポーター養成講座』も受けたので市役所に相談に行くことにしました。

もうこの時点で貴重な午前中の時間が1時間以上経過し、アルバイトも稼働できず時間だけが過ぎていきます。。。
でもまぁきっと今助けを呼ばなかったら、Aさんは自分で助けを呼べる状態ではないからボランティアだと思って市役所に向かいます。

※日野市役所ではない近隣の市役所です(どこかは伏せておきます)

市役所での相談の結果

ざっくりと上記のやり取りをお伝えして困ってるので、どなたか見に行って欲しい旨をお伝えしました。
すると、「本人から相談を受けないと我々も動けない」との回答でした。

理由としては、本人から言われないで訪問すると、「本人から怒られる」「1度気持ちを閉ざされてしまうと対応ができない」等々の理由だそうです。しかし、自分で判断ができなくなってしまって混乱状態にある人が、自分の状態を客観的に認知症かもしれないと理解し、市役所の窓口を自分で調べて電話する・・なんてことは不可能ではないだろうか。。。とお伝えし、我々ももう仕事ではなく困ってる人を助けてあげてほしいだけなんだけど・・と言っても、「高齢福祉課?の中で共有し、相談履歴がないか確認してみます」という回答で終了。娘さんに連絡してあげてくださいと言っても本人の了解がないと無理です・・・

店長「それって何もできないってことですか?」
役所「本人か家族から言われないと無理です」
店長「家族が見放した人は誰も助けてくれないんですか?」
役所「本人か家族または近隣の住民からでも大丈夫です」

対応した業者が助けてあげてと言ってダメで、近隣の住民だったら対応するというものすごいモヤモヤを残しつつも、恐らく窓口の担当者レベルで認知症の方への初期アプローチが「めんどくさい」ことであることだけはビンビンに伝わってきました。我々もこれ以上は時間を使えないので(繁忙期の午前中を棒に振る・・)この件はモヤモヤしながら終了。

まとめと考察

認知症サポーターということで少しだけ学び、手をさしのべようと試みた結果、対応はおそらく窓口の担当者レベルで変わるという想像で終わりました。この現状だと「また困ってる人がいたら助けを呼んであげよう」という気持ちにはならないし、そんなサポーターを養成する意味ってどこにあるのだろうかと思う。

当然役所の人が忙しいのもわかるし、手がいっぱいで対応が遅れてしまうこともあるだろう。しかし、本人や家族からじゃないと動けないとかっていうのは、そもそも相談を受ける窓口のシステムがおかしいのかなと思う。
これらは窓口の人の心情で左右されてしまうのではなく、1回受け入れて見に行くというシステムに変更しなければ相談すること自体が時間の浪費になってしまうし残念な気持ちだけが残ってしまう。

認知症サポーターを増やす前に、まずは相談窓口のしなやかさの方が大事ではないかと思いました。
どこかの政治家先生にも届きますように。

馬場 保孝

馬場 保孝

東京日野市の便利屋さんです。お気軽にご相談ください。 便利屋さん業務のほかにイベント / 音響 / ホームページ制作 の仕事など幅広く対応しています。

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